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2008年6月10日 (火)

もういちど「井上雄彦 最後のマンガ展」へ

  またしても、上野の森美術館に出かけ、「井上雄彦 最後のマンガ展」をもう一度展覧してみた。

  なぜ、泣いてしまったのか、そのことを確認しに出かけたのである。ちょっと体調が悪くて、気が弱くなっていたからなのか。それとも、展示された漫画の力が強烈だからなのか。
「なんたって、今日は2回目だから、もう泣かないぜ」と自分に言い聞かせつつ、ゆっくりと会場を見て回る。泣くわけないじゃないか、たかが漫画だろ、泣くわけない、泣くわけない・・・・。

  だめだ。「母親に抱きしめられた幼児の武蔵」の絵のところにくると、やっぱり涙が滲む。なぜ、「母と子」の図像に自分はこんなに弱いのか。何か、自分では察知できていない大きなトラウマがあるのではなかろうか、と思ってしまう。

  そして、その次の展示コーナーには、左右に大きく広がる浜辺の絵が掲げられている。足元には本物の砂が敷き詰められている。


  その浜辺で、少年の小次郎がにこやかに武蔵を待っている。
  どうしたんだよ、遅かったじゃないか、というような懐かしい表情で。
  少年の武蔵は、小次郎にエスコートされるようにして、冥界に向かう。
  さあ、行こう、と誘われて。
  二人の少年の姿は、浜辺の彼方に小さくなっていく。
  
  この叙情に、自分はとても打ち克てない。

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