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2009年2月 1日 (日)

カフェ・ハイ・ファミリアの午後

   

   穏やかな日曜日。明るい日差しが午前中から降り注いでいる。すこし風が強いかもしれない。今日も昼すぎから三鷹市の中心部(というようなものがあるとしたらだが)にある「カフェ・ハイ・ファミリア」で遅い昼食。このカフェは居心地がいい。PCを広げて文章を書きたくなるような気持ちのいい空間である。「今日も」というのは「昨日も」ここで昼食を食べたから。昨日はキャベツとアンチョビのスパゲッティにアメリカン・コーヒーとタルト・タタン。本日は豚肉と大根のスープとご飯。そしてまたしてもタルト・タタンを注文。このタルトはこの店のスペシャリテであるらしく、確かにうまい。店長はおいしいりんごが手に入る季節に限って作っていると胸をはる。

  タルト・タタンとうのはそもそもがアップルパイの作りそこないから生まれたらしい。フランスの田舎町にオテル・タタンと言う名のホテルがあり、そこでステファニーとカトリーヌのタタン姉妹が働いていた。調理担当のステファニーがある日アップルパイを作ろうとしてりんごを焦がしてしまったのだが、ええいままよ、とフランス語で言ったかどうか知らないが、客にそのまま出したところが「これは旨い」ということになりフランス中に広まることになったらしい。姉妹は20世紀初頭に亡くなっているから、タルト・タタンが誕生したのは19世紀の終わり頃だろう。

  おおっと、今タルト・タタンが到着。生地に発酵バターが練りこまれていてとてもいい香りがする。19世紀終わり頃にフランスの田舎町でたまたま誕生したお菓子が21世紀初頭の三鷹でいただけるようになるとはタタン姉妹は想像だにしていなかっただろう。では、ちょっといただきます。うーん、生地がクリスピーでかさかさしていてその上に乗っかったりんごがあくまでも柔らかくて甘い。うまーーーい。で、お願いしておいて濃い目のダージリンで口の中をさっぱりさせる、と。

  昨日はこのタルトを食べた後に夕暮れのなか、イトウ・ゴルフガーデンに出かけてゴルフの練習に。ばったりゲンちゃんに遭遇。いつものようにレッスンが始まる。「全然だめ。手打ちになっている。ますます下手になってきてる。だめだよ、腰からきらなきゃ」といういつものレッスンが延々続く。周りのひとはさぞかし迷惑だったろうと思う。

  さて本日もイトウにいくのだがその前に読書。この土日で京都大学大学院理学研究課教授の山極寿一氏のゴリラの本を2冊読んだのだが、申し訳ないけど、山極さんがラジオで喋っていたことのほうが10倍面白い。山極さんはアフリカで野生のゴリラの生態を研究する学者ゆえ、本を書く段になるとどうしても学問的厳密性をなおざりにできない性質なのだろうと思う。厳密であるということは煩瑣で面白みに欠ける。あらゆる物語は面白く物語られねばならない、と信じている私からすると全くもってもったいないことだと思う。学術論文じゃないんだから、エピソードとディテールと比喩が満載の面白ゴリラ本になったはずなのに。

  野生ゴリラの生態で面白いと思ったのは、思春期にさしかかったメスが集団から出奔してよそのオスのもとへ走ること、ボス・ゴリラであるシルバーバックは実にこまめに子育て(自分の子どもでなくとも)のお手伝いをするということ、シルバーバックの威嚇行為である大声と胸たたき、怒涛のダッシュがすさまじいものであること、ゴリラは笑ったり、一人でハミングしたりしているということ、じーっと人の顔を覗き見る「顔のぞき」という妙な習性があること、などなど。まあ、これだけ面白いポイントを教えてくれたのだから山極さんの本も意味があったということかな。

  読んだのは「ゴリラ」(東京大学出版会)、「ゴリラと人の間」(講談社現代新書)。もしゴリラに興味があるなら是非一読を。

  じゃあ、そろそろ出かけるかな。

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コメント

なるほど!路傍さんも、じーっと人の顔を覗き見る「顔のぞき」という妙な習性がありますよ・・・

投稿: ゴリ | 2009年2月 2日 (月) 00時49分

私にはそのような習性はございませぬ。ただ耳が良く聞こえないから、相手の口元をじっとみつめ、何を言っているかを理解しようとしているのです。それが「顔のぞき」に見えるのでしょうかね。

投稿: ゴリさまへ ゴリラより | 2009年2月 2日 (月) 10時43分

ハイファミリアってすごい評判悪いらしいですよ?

投稿: ヒロ | 2010年2月15日 (月) 04時17分

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