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2009年2月 4日 (水)

笑顔の効能

  しばらく前のことだが、ある出来事があって、心身ともにすさまじいストレスに晒されたことがあった。

    仕事をしていてもまるで雲の上を歩いているように不安定でぼーっとしているし、夜眠ろうとしても熟睡はできず、常に神経のどこかが張りつめていて休まらない。当然のように食欲はわかず、まるで生きる屍のようになったことがあった。

    あまりの調子の悪さに病院に行くと、私の顔を見た医師がすぐに大丈夫ですか、と問いかけてくるほどに悲惨な外貌に変わってしまっていた。精神安定剤を処方してくれて、それでいくらか夜は眠れるようにもなった。

    そんなときのことである。深夜ベッドに横になって電気を消し、さあ、眠ろうというときに、別に面白いことも楽しいことも何もないばかりか、大きな暗雲が心を大きく覆い隠すような気分に満ち満ちていたのだが、なぜか突然、笑顔になってみようと思ったのだ。そして、そっと笑顔を作ってみた。実に不自然な挙動なのだが・・・。

    すると、ほんのりと、いい気分が訪れた。別にいい気分になることなど皆無なのに、笑顔を作ることで、そんな気分が訪れたのである。

    本来は、楽しいことや愉快なことがあって初めて人は笑顔を浮かべる。ことの流れはその通りなのだが、なぜか、笑顔を作ることで、かつて自分が笑顔を浮かべたときの気分が再現されるのである。とても不思議な発見だった。

    昔、指圧師の浪越徳次郎は「指圧の心は母心、押せば命の泉湧く、がははははは」と高笑いをし、「笑いは人間の健康にとてもいい作用を及ぼす」とTVでおかしくもないのに大笑いしていたが、本当にその通りだなと思った。

    最近のTVは低俗なバラエティ番組しか視聴率がとれない、という話を聞くが、これは視聴者が低俗になったのではなくて、そのような番組にすがって無理矢理笑みを浮かべたり、馬鹿笑いをしたり、という行為に没入しないと、とても日々のシビアな現実を生き延びることができないということを、無意識のうちに感じ取っているからではないのだろうか。

   それはともかく、一度、ベッドの中で、眠る前に笑みを浮かべてみて下さい。ほんのすこしだけ、幸せになったような気持ちになりますから。本当です。

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コメント

そうだと思う、ストレスには笑うーとにかく笑顔でおバカな気持ちが安堵休息とバラ色になる。

投稿: cocoseri | 2009年2月 5日 (木) 15時14分

なるほど、そうですね!
私も本日夜、にんまりしてみたいと思います。

投稿: okite | 2009年2月10日 (火) 23時03分

にんまりしているところを他の誰かに見られぬようにね。うっかり目撃されると、こいつ頭おかしいんとちゃうか、と思われますので・・・。

投稿: 皆様へ | 2009年2月12日 (木) 12時21分

そうですね!
今日から私もやってみたいです。

接客中に無理が有るほど笑顔を作ったりしてストレス発散が出来た事を思い出しました。
笑顔やってみようと思います!

投稿: | 2009年9月 8日 (火) 00時18分

そうですね。やってみてください。ニンマリと。誰にも迷惑をかけるわけじゃないですからね。ニンマーリ。

投稿: 路傍より | 2009年9月 8日 (火) 10時16分

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