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2009年3月15日 (日)

なんだか釈然としない

    そもそも、このブログを始めたのは、特段何かの目的があったわけでもないし、もっともらしい狙いや理由があったわけでもない。ただ、なんとなく、日々の無聊を慰めるにはかっこうのオモチャになるような予感がしたまでである。

  無聊というのは、じつはそれまで、朝も夜もない昼夜も平気で転倒するようなヤクザで面倒な稼業を営んでいたのだが、そこから離れ、規則正しい生活を送るようになった途端にいささか時間を持て余すようになってしまったのである。

  イトウ・ゴルフガーデンの打ちっぱなしで時間をつぶすにも限度がある。玉は一発ウン十円するし、そもそも財布が悲鳴を挙げる前に、足腰がもはや長時間の酷使に耐えぬようになってしまっている。

  そんなわけで始めたブログだが、これがボケ防止にははなはだ都合がよろしい。本を一冊読んでも、映画を一本見ても、誰かとみっちり話し込んでも、そのことを面白く書いてやろうというすけべ根性が首をもたげて、その日にあったことをしみじみじっくり反芻するようになったのである。

    そうしているうちに、黴臭い脳みそもちっとは活性化されたに違いない、記憶の引き出しに物事が整理されて収納されるようになり、たとえば喫茶店で人と何事かを話す機会があった折などには、その引き出しからあれこれ話題を引っ張り出してくるという芸当ができるようになったのである。

    これは、ブログの必死の継続が自分にもたらした功徳かもしれぬ。

    そんな具合で始めた老人体操のようなブログなので、その存在を友人・知人にあまねくお知らせすることははなはだ憚られた。したがって、「私がこのブログを書いている」ということを知っている人は、多分この地球上に10人ほどしかいないはずである。

    その10人程度の方々は、「私と言う人間はどうせこの程度のやつである」ということを重々ご承知の方々で、ちょっとやそっとの乱暴な物言いなど、へとも思わぬであろうという方々であると、私は思い込んでいる。

    だから、日々このブログを読みに来てくださる方はまず、私のことを知らない方々であるといっても過言ではない。しかも不親切なプロフィールしか書き込んでいないので、いったいどこのどういうオヤジがこんな埒もないことを日々書き付けているのかも分らぬようになっている。

    ほとんどの来客は何かを検索した際にうっかりここに迷い込んでしまった人々ばかりなので、再度訪れる方は極めて少ない。それでも時どき「生ログ」というものを無聊に任せて眺めていると、しょっちゅう来訪される「山梨在住の人」や「福井の人」がいることを知るようになる。

    更新が滞っているときに彼らの来訪があったことを知るとまことに申し訳ない気持ちになり、なんとか早く何事かを書き込まねばと気ばかりが焦る。そうして、こんな風にまたかりこりと文章を綴ることになるのだが、正直言って、一日の平均的来客数は約18人。齷齪数じゃなくてアクセス数はだいたい30前後なのである。

    一日だけ来訪者数0という日があって、すこしがっかりしたこともあったが、精進が足らぬからだ、とがらにもなく自らを叱咤激励し今日まで続いている。

   さてそんな日のある夜。ブログのカウンターを見ると、来客数180、アクセス数220という見たことも聞いたこともない天文学的な数字が叩きだされているではないか。すわ、一大事と目をむいて画面を睨み付けるが、その数字は間違いではない。しかもなぜかやたらめったら「玉置浩二」の項が読まれているではないか。

   さては玉置浩二ファンの逆鱗に触れるようなことを書いてしまったのであろうかとあわててコメント欄を見てみるがその気配は一向にない。なんだか釈然としないまま「生ログ」をスクロールしているうちにあることに気がついた。

「玉置浩二」を読みにやってきた方々はみんな、特定のサイトから飛んできた方々なのである。リンク元としてhttp://ime.nu/kingkingko.cocolog-nifty.com/blog/20...
と記されている。いったいどんなサイトなんだろうとクリックしてみると、なんだか皆目分らないサイトである。エロサイトのような、現在制作中のサイトのような。

   で、そのなんだかよく分らないサイトの上方に「宜しければ上記のリンクをクリックしてください」と書かれていて、そこに私のブログに案内するURLが載っているのである。いったいどういう料簡なのであろうか。何を伝えたくて私のブログを紹介したのであろう。

   来訪者の全員が「なんか、もっとエロいサイトに行けそう!」と思ってわくわくしながらクリックしたに違いないのに、次に現れる画面は「玉置浩二の熱唱を聞いて涙した」というエロからはもっとも遠い感想が書き連ねてあるエントリーだったのである。

   かれらの落胆振りを想像するといかにも申し訳ない気持ちにさせられる。どうせリンクするならばもっと艶めいたエントリーにしてくれればよかったのにと思いつつも、彼らの落胆を思うと、すこし愉快な気持ちにもさせられるのである。

   しかしそれにしても、上記のサイトはいったい何なのであろうか?

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