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2009年12月21日 (月)

トイレの消臭スプレー随想

    会社のトイレに「消臭力」という名のスプレーが置いてある。

    もちろん、ナニの直後にシューっとして、ナニの臭いを和らげ、あとから来る人に不快な思いをさせないための物である。なかなか気の利いた商品であるが、これは私が近所のドラッグストアで買ってきて、会社のトイレに置いたものでもある。

    ナニの最中には何か読み物が必要である。新聞や雑誌などが最適であるが、ときとして持ち込むことを忘れたりする。

    そんなときには何でもいいから何か読むものはないかとあたりを見回す。どうしても見つからないときには、財布からお札を出してしみじみ眺めたり、クレジット・カードの裏側をじっくり読んだりする。

    先日もそうだった。たまたまスプレーがあったので手にとって細かく読んでみた。読んでいるうち、アレッと思うことがあった。商品名は「消臭力」なのだが、最後の「力」の下にカタカナで「リキ」と書いてあるのである。

「ショウシュウリキ」? 「ショウシュウリョク」じゃないのか。何でだろう。ショウシュウリキ、ショウシュウリキ、ショウシュウリキと口ずさんでいるうちに、おお、と思った。「長州力」のもじりなのか。それは凄い話ではないか。

    トイレの臭い消しのスプレーに「長州力」をもじって「消臭力」というネーミングにするなどというのは只者ではない。きっと関西の会社であろう、とスプレーの底を見ると「エステー株式会社」とある。どうも、関西系ではなさそうである。

    世の中には凄い人がいるものだと思いつつも、長州力の気持はいかばかりであろう、と思ってみたりした。

    その後に思ったことは、「消臭力」では一般名詞すぎて、商標が取れなかったのかもしれない、ということだった。そこで一計を案じて「力」を「リキ」と読ませる。そうすることで商標を確保する。実際は、そういうことなのかも知れない。

  というところまで考えたとき、扉をコンコン叩く音がして、「いいかげんにさっさと出たらどうなんだ!」とどやされた。こんなやつのためにスプレーを使用することはよそうと思った。

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