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2010年3月30日 (火)

   玉川上水沿いの桜が芽吹き始めた。

   三鷹駅からジブリ美術館に向かって歩く外国からの観光客たちも、まぶしそうな目で頭上を見上げている。これから2週間ほど、自宅から駅に向かうたびごとに、絢爛たる桜並木の下を歩くという愉悦を満喫することができる。

   1年52週のうちのたった2週間だが、桜はまるで全力を振り絞るように、生命の力のみなぎりを誇示するように咲き乱れる。

   会社について、半藤一利さんのエッセイ「歴史探偵がいく」を読んでいたら、<残る桜も散る桜>と題した短かい文章に出会った。

「散る桜 残る桜も 散る桜」という句は、太平洋戦争時の特攻隊員の遺詠であることは分かっていたが、誰の手によるものかは判然としていなかったという。それが最近になって判明したと半藤さんは書いている。

  米軍占領下の嘉手納飛行場に強行着陸して斬り込み、全員が戦死した義烈空挺隊の隊長奥山道郎大尉が弟に宛てた遺書の中に書き遺したものらしい。

  昭和20年、戦艦大和を中心とする十隻の艦隊が、生きて帰ることの不可能な航海に出て行く時、九州は桜が満開だったという。爛漫たる桜色を死地に赴く将兵たちはどんな気持ちで眺めたことだろう。

  桜には命の、必死な輝きがこもっているような気がする。

  ユーミンの歌のみならず、竹内まりやの「人生の扉」でも桜は印象的に歌われる。

  半藤さんは、松尾芭蕉の桜の句を最後に引いている。

<さまざまの事思ひだす桜かな>

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» 東京 桜 [うきうき]
桜の名前に興味があります。もちろん桜自体にも興味はありますが、先日図書館で桜.... 桜の名前に興味があります。もちろん桜自体にも興味はありますが、先日図書館で桜の種類が記載された辞典のようなものを見て、面白い名称の桜があったので、もっと知りたいと思いました。でもその載っていたページが少なかったので、少ししか知ることが出来ませんでした。その桜の名称というのが、昔の人の名前みたいだったので、面白いなと思いました。桜にお詳しい方、どうぞ教えてください。十ほど教えてくれたら嬉しいです。その本で載っていた桜... [続きを読む]

受信: 2010年3月30日 (火) 19時58分

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