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2010年6月 7日 (月)

Sさんの墓参りに

    よく晴れた初夏の日曜日、Sさんの墓参りに小田原へ行く。

  会社の同僚2人と、お昼すぎの新幹線に乗って小田原へ。駅前からタクシーを拾って陽雲寺へ。車中で、故人の思い出話に花を咲かす。タクシーの運転手は女性だったのだが、我々の話を聞きながら、声をあげて笑う。

「その方は、よっぽど豪快な方だったんですねえ」と感心しきり。

  そうね、簡単に言えば、とても豪快な人だった。

  小さなお寺のお墓場の最上段の右端にSさんのお墓があった。驚いたのは、その墓場の約半分がS姓のお墓だったこと。小田原にはS家がわんさかあるのである。

  お墓に立つと、遠くがよく見はらせた。海からの風が、まわりの雑草たちを気持ちよくなでていく。空は6月の青。「Sさん、ついにここに入っちゃったんだな」と思う。お墓に供えられた古い花を抜き、墓を洗って新しい花を供える。

  風の中で、一生懸命線香に火をつけて供える。数珠を手に、3人でしばし瞑目。

「Sさん、その後、いろいろあって、俺たちは今、大変なことに向き合ってるんだよ。何かと俺たちのことを心配して、世話を焼いてくれたけれど、これからは、俺たちだけでやっていくしかなくなっちゃったね。とにかく、頑張るよ。頑張れるところまで頑張るよ。Sさんの分まで頑張るから、草葉の陰で応援していて頂戴ね」

  待たせてあったタクシーに乗り込んで、「小田原で一番旨い魚が食べられる所へ連れて行って」とお願い。

  海辺の屋外ベーベキュー広場、みたいなところに陣取って、魚介類や野菜を焼きながら生ビールをガンガン飲む。1時間半飲み続けたのち、また先程のタクシーを呼んで小田原駅へ。

  新幹線に乗り込んだ途端、意識がなくなる。新横浜に着いたのも、品川に着いたのも知らずバクスイ。同僚二人はそれぞれ各駅で降りてひとり東京駅に向かったのだが、東京駅に着いたことも分からず。

「もしもし、もしもし、もう着きましたよ」

  見知らぬおじさんに肩をゆすられてはっと気がつく。夕方の東京駅。こちとら、べろんべろんである。

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