« いつまでも電気があると思うなよ | トップページ | 麻布十番祭りで仰天 »

2010年8月13日 (金)

長野県松本市に行ったなら

    夏休みで帰省中。和歌山の田舎は暑い。外に出る気にもならず、エアコンをきかせた室内で、グダグダとお昼寝に次ぐお昼寝。目が覚めたら全米プロの中継を観、疲れたらまたお昼寝。完全にグダグダ・モード。

    先週末の土日は、ヤボ用(といってもゴルフしかないんだけど)で、ゲンちゃんと長野県の松本へ。松本で出会った気に入ったものを3点紹介。

  その一。泊まったホテルは、松本市内の「ブエナビスタ」。ここの朝食ブッフェは素晴らしい完成度である。どこに出しても恥ずかしくない。和食、洋食の両方を用意しているのだが、様々な場面で行き届いた配慮がなされている。

  これまで、日本だけではなく、世界中の名のあるホテルに泊まってきたが、そのどのホテルの朝食ブッフェと比しても遜色はない。高価な食材を利用しているとか、品数が多いというのではない。かゆいところに手がとどくような配慮が見られる、ということなのである。

  普通、牛乳なんてのは一箇所にしか置かれていない。だいたい、グレープフルーツ・ジュースやオレンジ・ジュースの端にガラスのポットに入って置かれているものだが、ここでは、ヨーグルトの横にも置かれている。そんな細かい配慮があちこちにある。

  いったい、どういう経歴の人がディレクションをしているのか大いに興味がある。

    その2。松本市内にある重要文化財である「旧開智学校」を見学する。この学校は明治6年に建てられた、木造の擬似的洋館の立派な小学校である。江戸時代、松本には600ほどの寺子屋があったという。その数は、全国的に見ても突出的に多いらしい。いかにも教育県らしいエピソードである。

    明治維新後、そんな松本市民は自分たちで金を出しあって、この小学校の建設資金とした。建てたのは松本の大工棟梁だが、その時期に東京に建ち始めた洋館をくまなく研究したに違いない。再建保存されている、広壮なこの小学校を見てまわると、見よう見まねで建てた擬似洋館のあちらこちらに苦心のあとが見られる。

    ファサードにある彫刻は、どう見ても欄間の彫り物のようなのだが、それはご愛敬。

    閉館間際の夕刻、教室を見てまわる。昔の材料をそのまま使用して再建した校舎の廊下は黒く古びている。壊れてしまいそうな小さな机や椅子が並んでいる。教室の入口のサンは子供たちに長年にわたって踏まれ続けたせいで驚くほど滑かにすり減っている。

  階段も廊下もすり減っている。100年以上経った校舎に流れた歳月を思いをはせながら、そこを走り回っていった数万人の小学生のことを思った。そして、自分たちの身銭を切って、新しい国の将来を託す子供たちのために、このように立派な小学校を建設した松本市民たちのことを思った。

  その時代に、松本市民たちが「子供たちの教育」に対して抱いていた「夢と情熱」と、そして胸が熱くなるような「純情」が、果たして今の我々にあるだろうか、と考え込んだ。

    その3。代々木の駅前から代ゼミの前を通って、まっすぐ西参道のほうへ伸びる道がある。その道がガードをくぐったすぐ右側のライオンズ・マンションの1階に「ライオン・シェア」というカレー屋がある。

  ラジオ局に勤めていた女性が一念発起して始めたカレー屋である。その顛末については店主Yさんのブログに詳しい。http://www.lionshare.jp/

    ブログの右にお店が誕生するまでの、面白いエッセイが載っている。

  この店のキーマカレーが好きで月に一度は訪れているが、じつはYさんは、この店をオープンする前に、松本市内にある「シュプラ」という店で1年間修行している。その時代の厳しくもおかしい思い出がエッセイには綴られている。

  その「シュプラ」に行ってきた。松本市内を一望できる高台にその店はある。大きな窓を通して、まるでジオラマのように山間の平野にびっしりと建ち並んだ松本の町並みを眺めることができるのだ。

  店内には古びたキーボードが物置きとなっている。どうやら店主はミュージシャンだったらしい。店内にはBGMで60年代の楽曲が延々流れている。加山雄三からフランス・ギャルまで。涙がでそうなくらいに懐かしい曲を聴きながら、本格的なカレーを食べた。

  店内を切り盛りする奥さんらしき女性に、「この音楽は有線ですか?」と聞いたところ、「いいえ、店主が自分で編集しています」との返事。

  帰り際、厨房の店主をちらと観察したが、なかなかに頑固そうというか、こだわりの人のように見えた。松本に行った際には是非「シュプラ」に足を運ぶことをお勧めしたい。あ、それから忘れちゃいけないのは、塩川の昔懐かしいアイスクリームもね。http://park16.wakwak.com/~akai_ringo/shinsyu/shiokawa.htm

|

« いつまでも電気があると思うなよ | トップページ | 麻布十番祭りで仰天 »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 長野県松本市に行ったなら:

« いつまでも電気があると思うなよ | トップページ | 麻布十番祭りで仰天 »